〈お知らせ〉 大学と社会の新たな連携を展望—大通社会連携センタービルの閉所式 3月24日開催—

大学と社会の新たな連携を展望—大通社会連携センタービルの閉所式 3月24日開催—

札幌市中央区大通西6丁目に所在する社会連携センタービルでは、18年間にわたって社会人向け講座「コミュニティカレッジ」が開講され、27,000名を超える市民に生涯学習の機会を提供してきました。さらに2003年には大学院地域社会マネジメント研究科が開設され、社会人学生を中心とする実践的な研究・教育の場となってきました。このビルに多様なバックグラウンドを持つ人々が集まり、ここを拠点に社会と大学との集合知が形成されてきたと言えます。

全体の様子

全体の様子

しかし、同ビルは建築後40数年が経過し、老朽化が進んでいることから本年度末をもって閉鎖することとしました。そこで3月24日、18年間にわたる活動を振り返るとともに、社会と連携した今後の大学づくりを展望する集いを開催しました。当日は、大学院地域社会マネジメント研究科の教員と修了生、コミュニティカレッジの関係者およそ40名が集いました。

まず、主催者を代表して挨拶に立った井上俊彌理事長から、当ビルで展開してきた教育、研究、社会連携の活動は2021年、新札幌駅周辺に開設する新たなキャンパスに移転し、さらなる進展を図っていくという将来計画が紹介されました。
挨拶する井上俊彌理事長

挨拶する井上俊彌理事長


続いて、大学院地域社会マネジメント研究科の創設に貢献された高須喜久男先生、そしてその後研究科長を引き継いだ太田清澄名誉教授から、研究科が目指したもの。それは人口減少とグローバル化の時代にあって地域の課題を解決できる人材の育成であった。今日、その意義はなお一層明確になっているという挨拶がありました。
集合知の形成を 高須喜久男先生

集合知の形成を 高須喜久男先生

その後、経営学部の河西邦人教授から「SDGs(Sapporogakuin university’s Development Goals)による大学経営」と題した講演が行われました。「SDGs」とは持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)という意味です。「貧困をなくそう」、「質の高い教育をみんなに」、「住み続けられるまちづくりを」など2015年9月の国連サミットで採択された17の開発目標のことです。講演では、札幌学院大学の今後を考える上でも、この「SDGs」の枠組みで目標を設定し、建学の精神や大学の歴史に根ざした戦略を展開することが求められている。新札幌に展開する新たなキャンパスを構想するにあたっては、本学の永続的な発展につながる開発目標を具体化、明示化しなければならないという提言がありました。

この講演を受けて、参加者から今後の大学像を考える上で、あるいは社会連携のあり方を展望する上で貴重な意見が数多く出されました。そのいくつかを紹介します。

- 創造的なアイディアが集まる拠点を創り上げることが大学の社会的役割だ。社会連携センタービルが果たした役割を更に発展させる視点を新たな拠点展開の構想に組み入れてほしい。
- 社会で活躍している研究科の修了生、言わば札幌学院大学のアソシエーツ(つながり)をもっともっと活用して、社会の現場の生の素材を研究に生かすことを期待する。
- 生涯学習の場である「コミュニティカレッジ」で、講師は社会人受講者の厳しい視線にさらされる。そうした刺激は学問の原動力になりうる。実社会で学んだ方々を積極的に大学に受け入れる方策も大事だ。
講演する河西邦人経営学部教授

講演する河西邦人経営学部教授

そして、最後に菅原常務理事から、新札幌への拠点展開による大学発展への期待とあわせて関係各方面からのご支援とご協力についてお願いがありました。

式にご参加いただいた関係者の皆さまにはこの場を借りて感謝申し上げます。
挨拶する菅原常務理事

挨拶する菅原常務理事

  • 発行日: 2018年04月02日
  • 札幌学院大学 教務課
    • 住所:江別市文京台11番地
    • 電話番号:011-386-8111