7月1日(土)、札幌学院大学にて「金融リテラシー教育フォーラム2017in札幌」(主催:金融リテラシー教育推進委員会)が開催されました。当日は、教育関係者、業界団体、学生、一般市民を含め69名の参加があり、大学生に必要な金融リテラシー教育に関し、熱い議論が交わされました。
フォーラムでは、基調講演として金融広報中央委員会事務局企画役の竹内俊久氏より金融リテラシー調査の結果と大学生の金融力の実態についてお話いただきました。同氏は、2016年度に16大学・延べ4,000人に金融リテラシー教育を提供したところ、ほぼ全ての学生が「非常に役立つ」(6割強)、「役立つ」(3割弱)と回答し、高い関心を示した。大規模な「金融リテラシー調査」の結果、OECD31ヵ国で日本は24番目、米国に比べ複利の理解が弱く、独英に比べ分散投資の理解が弱かった。大学生への教育により日本人の金融リテラシーを引き上げることができると思うと報告いただきました。
続いて実践報告として、上智大学教授の川西諭氏よりゲームで学ぶファイナンシャル・プランニングについて同大学で実施した授業実践報告とゲームを教育現場で活用するには明確なゴール設定が重要であることが報告されました。
最後に、特別講義として東京大学大学院特任准教授の山口利恵氏よりデジタル社会における情報セキュリティの今後について、パスワードの管理方法やビックデータを活用したライフスタイル認証の最新の研究報告いただきました。
参加した学生は、普段の授業と異なる多数の外部の専門家の前で緊張した面持ちでしたが、一度グループワークの議論が始まると普段通りの白熱した議論を交わし、閉会後には大勢が「普段授業では聴けない最新事情を学べ、大変有意義であった」「またこのような機会があったら参加したい」との感想を寄せていました。