平成25年10月26日、江別市民会館において、第4回札幌学院大学心理臨床センター市民講座が開催されました。今年度は「宮沢賢治と東北のこころ」と題し、本学元教授で精神科医の安岡譽先生と、心理臨床センター長であり本学准教授の村澤和多里が登壇しました。
安岡先生は「宮沢賢治の人生とこころ」という題で、宮沢賢治の人なりと作品について「東北」という風土との関係を交えて講演され、その後、村澤は「グスコーブドリの伝記について」という題で、安岡先生の講演で指摘された宮沢賢治作品にみられるテーマが凝集した作品として「グスコーブドリの伝記」について解説しました。
後半の対談では、宮沢賢治の作品に内在する、喪失感のテーマや、エコロジーを先駆する考え方について話し合われ、
今日議論されている諸問題に通じる論点が、作品の中で既に
取り扱われていたことが確認されました。