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2月15日(木)に、今期5回目のFD研究会(※)を開催しました。「アクティブラーニング」をテーマに、森 直久教務部長(人文学部教授)と、北海道白糠高等学校教諭の福田武司先生から講演がありました。
(※)FD(ファカルティ・ディベロップメント)とは、 大学が授業の内容や方法を改善し、向上させるための組織的な取組み。
森教務部長による講演では、AIやロボットの進歩により社会や労働環境が急速に変化するなかで、これらの変化に対応できる人材育成の必要性について解説がありました。大学入学共通テスト(新テスト)のスタートが間近に迫り、これまでの暗記型教育から、学力の三要素を重視した主体性・多様性・協調性を育む教育へシフトしていくなかで、「アクティブラーニング」の教育手法が個人の社会・対人能力を引き上げることに有効であると説明がありました。
森教務部長による講義「アクティブラーニングがやってくる」
福田先生による研究実践発表
福田先生は、アクティブラーニングを高校の授業にとり入れるべく、昨年11月から約3カ月間、本学で調査研究を行いました。今回の研究会では、調査研究後に、高校の授業でグループ学習、ディベート、KJ法によるグループ討論などをとり入れた成果について報告がありました。授業後の生徒からのアンケートの感想では、「自分で考える・他者と協力する力が身についた」「意見をまとめる力がついた」「意見交換をつうじて理解が深まった」など肯定的な意見が多かった反面、「自分はグループ学習に向かない」「テスト前は一斉授業に戻してほしい」など、消極的な意見もみられました。
福田先生は、アクティブラーニングが生徒の教科への興味・関心を高める効果があるという自らの調査結果を踏まえ、生徒の実態にあわせながら、今後もアクティブラーニングを授業にとり入れていきたいと話しました。
FD研究会の最後に石川千温FDセンター長(副学長)から挨拶があり、「本学では各教室に可動式のイス・机を配置したり、自主学習スペース(ラーニングコモンズ)を新設するなど、教育環境は整いつつある。今後はこれらをいかに有効的に活用していくかが問われている。全学的にアクティブラーニングに取り組みたい」と抱負を語られました。
本学FDセンターでは、今後もFD研究会を定期的に開催するとともに、アクティブラーニングを含めた先進的な教授法の研究・開発を促進していきます。