平成23年3月24日
制定
(趣旨)
第1条 この基本方針(以下「方針」という。)は、札幌学院大学(以下「本学」という。)がその理念に基づき、「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(平成25年法律第65号。以下「法」という。)」、及び障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本方針(令和5年3月14日閣議決定)に即して、障害のある学生(以下「障がい学生」という。)を受け入れ、修学等の支援を適切に行うために必要な事項を定めるものとする。
2 また、この方針は、法第9条第1項の規定に定める国等職員対応要領に準じて、学校法人札幌学院大学の教職員(非常勤講師及び非常勤職員を含む。以下「教職員」という。)が障害を理由とする差別の解消の推進に関して適切に対応するために、札幌学院大学における教職員対応要領として位置付けるものである。
(定義)
第2条 この方針において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
(1) 障がい学生 法第2条第1号に規定する障害者、即ち、身体障害、知的障害、精神障害(発達障害及び高次脳機能障害を含む。)その他の心身の機能の障害(難病等に起因する障害を含む。)(以下「障害」と総称する。)がある者であって、障害及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるものとし、本学への入学を志願する者及び在学する学部生・大学院生・留学生・研究生・聴講生・科目等履修生とする。
(2) 社会的障壁 障害がある者にとって日常生活又は社会生活を営む上で障壁となるような社会における事物、制度、慣行、観念その他一切のものをいう。
(障害を理由とする不当な差別的取扱い及び合理的配慮の基本的な考え方)
第3条 この方針において、不当な差別的取扱いとは、障がい学生に対して、正当な理由なく、障害を理由として、教育及び研究、その他本学が行う活動全般について機会の提供を拒否すること、提供に当たって場所・時間帯などを制限すること、又は障がい学生でない者に対しては付さない条件を付けることなどにより、障がい学生の権利利益を侵害することをいう。また、車椅子、補助犬その他の支援機器等の利用や介助者の付添い等の社会的障壁を解消するための手段の利用等を理由として行われる不当な差別的取扱いも、障害を理由とする不当な差別的取扱いに該当する。なお、障がい学生の事実上の平等を促進し、又は達成するために必要な特別な措置は、不当な差別的取扱いではない。
2 前項の正当な理由に相当するか否かについては、単に一般的・抽象的な理由に基づいて判断するのではなく、個別の事案ごとに、障がい学生、第三者の権利利益及び本学の教育及び研究、その他本学が行う活動の目的・内容・機能の維持等の観点に鑑み、具体的な状況等に応じて総合的・客観的に検討を行い判断するものとし、教職員は、正当な理由があると判断した場合には、障がい学生にその理由を丁寧に説明し、理解を得るよう努めなければならない。その際、教職員と障がい学生の双方が、お互いに相手の立場を尊重しながら相互理解を図ることが求められる。
3 この方針において、合理的配慮とは、障がい学生が他の者との平等を基礎として全ての人権及び基本的自由を享有し、又は行使することを確保するための必要かつ適当な変更及び調整であって、特定の場合において必要とされるものであり、かつ、均衡を失した又は過重な負担を課さないものをいう。
4 前項の過重な負担については、単に一般的・抽象的な理由に基づいて判断するのではなく、個別の事案ごとに、次の各号の要素等を考慮し、具体的な状況等に応じて総合的・客観的に検討を行い判断するものとし、教職員は、過重な負担に当たると判断した場合には、障がい学生にその理由を丁寧に説明し、理解を得るよう努めなければならない。その際には、教職員と障がい学生の双方が、お互いに相手の立場を尊重しながら、建設的対話を通じて相互理解を図り、代替措置の選択も含めて柔軟に対応を検討することが求められる。
(1) 教育及び研究、その他本学が行う活動への影響の程度(その目的・内容・機能を損なうか否か)
(2) 実現可能性の程度(物理的・技術的制約、人的・体制上の制約)
(3) 費用・負担の程度
(4) 本学の規模、財政・財務状況
(受入れ及び修学等の支援に係る方針)
第4条 本学は、入試、入学から卒業までの修学に関する事項、進学や就職等に関する事項において、障がい学生が障害を理由とする不当な差別的取り扱いを受けないようにする。
2 教職員は、その事務又は事業を行うに当たり、障害を理由として障がい学生でない者と不当な差別的取扱いをすることにより、障がい学生の権利利益を侵害してはならない。
3 本学は、障がい学生から支援を必要としている旨の意思の表明に基づき、入学前又は入学後のいずれの時期においても、適切に合理的配慮の提供を行う。
4 教職員は、その事務又は事業を行うに当たり、障がい学生から現に社会的障壁の除去を必要としている旨の意思の表明があった場合において、その実施に伴う負担が過重でないときは、障がい学生の権利利益を侵害することとならないよう、当該障がい学生の性別、年齢及び障害の状況に応じて、社会的障壁の除去の実施について合理的配慮の提供をしなければならない。特に障害のある女性に対しては、障害に加えて女性であることも踏まえた対応が求められることに留意する。また、障害のある性的マイノリティについても同様に留意する。なお、多数の障がい学生が直面し得る社会的障壁をあらかじめ除去するという観点から、他の障がい学生等への波及効果についても考慮した環境の整備を行うことも有効である。
5 前項の意思の表明は、言語(手話を含む。)のほか、点字、筆談、身振りサイン等による合図など障がい学生が他人とコミュニケーションを図る際に必要な手段により伝えられること及び障害の特性等により本人の意思表明が困難な場合には、障がい学生の家族、介助者等のコミュニケーションを支援する者が本人を補佐して行う意思の表明も含むことに留意するとともに、意思の表明がない場合であっても、当該障がい学生がその除去を必要としていることが明白である場合には、当該障がい学生に対して適切と思われる合理的配慮を提案するよう努めなければならない。
6 教職員は、第2項、第4項、第5項にあたり、別紙留意事項に留意するものとする。
(支援の実施体制)
第5条 本学における障がい学生を受け入れ修学等の支援を適切に行うための実施体制は、以下の各号のとおりとする。
(1) 最高管理責任者は学長をもって充て、障害者差別解消の推進及びそのための環境整備等(施設等のバリアフリー化の促進、必要な人材の配置、障害のある入学希望者や学内の障害のある学生等に対する受入れ姿勢・方針の明示、情報アクセシビリティの向上等)に関し、本学全体を統括し、総括監督責任者及び関係する学部、研究科、関係部局が適切に障害者差別解消の推進を行うようリーダーシップを発揮するとともに、最終責任を負うものとする。
(2) 総括監督責任者は学長が指名する副学長をもって充て、最高管理責任者を補佐するとともに、教職員に対する研修・啓発の実施等、本学全体における障害者差別解消の推進に関し必要な措置を講ずるものとする。
(3) 障がい学生支援の実施にあたっては、関係する学部、研究科、関係部局が障害者差別解消の推進に関しそれぞれに責任を有するとともに、障害者差別解消の推進に必要な措置は、関係する学部、研究科、関係部局において講ずるものとする。
(4) 障がい学生支援の実施及び障害者差別解消の推進を円滑かつ適切に行うために、アクセシビリティ推進委員会を設け、アクセシビリティ推進委員会規程第2条第2項に規定する委員長を監督者に充て、次条に規定する責務を果たすものとする。
(監督者の責務)
第6条 監督者は、障害者差別解消の推進のため、次の各号に掲げる事項に注意して障がい学生に対する不当な差別的取扱いが行われないよう監督し、また障がい学生に対して合理的配慮の提供がなされるよう努めなければならない。
(1) 障害を理由とする差別の解消に関し、教職員の注意を喚起し、障害を理由とする差別の解消に関する認識を深めさせること
(2) 障がい学生から不当な差別的取扱い、合理的配慮の不提供に対する相談、苦情の申し出等があった場合は、迅速に状況を確認すること
(3) 合理的配慮の必要性が確認された場合、教職員に対して、合理的配慮の提供を適切に行うよう指導すること
(4) 監督者は、障害を理由とする差別に関する問題が生じた場合には、最高管理責任者に報告するとともに、その指示に従い、迅速かつ適切に対処しなければならない。
(アクセシビリティ推進委員会)
第7条 アクセシビリティ推進委員会に関する規程は、別に定める。
(相談の体制)
第8条 障がい学生及びその家族その他の関係者からの支援に関する相談や、障害を理由とする差別に関する相談・要望に対応するための窓口は、下記のとおりとする。
(1) サポートセンター
(2) 学生相談室
(3) 保健センター・保健室
(4) 所属学部・学科・研究科
(紛争の防止等のための体制)
第9条 本学は、障害を理由とする差別(正当な理由のない不当な差別的取扱い、合理的配慮の不提供等)に関する紛争の防止又は解決を図るため、障害を理由とする差別の取り扱いに関する規程を設け、紛争の防止等のための体制を整備する。
2 紛争の防止等のための体制に関する事項は、別に定める。
(情報の公開)
第10条 本学は、障害のある大学進学希望者や学内の障がい学生に対し、本学としての受入れ及び支援に関する基本方針について情報を公開し、社会に対する説明責任を果たす。
(教職員への研修・啓発)
第11条 本学は、障害者差別解消の推進を図るため、教職員に対し、次の各号のとおりの研修・啓発を行うものとする。
(1) 新たに教職員となった者に対して、障害を理由とする差別に関する基本的な事項について理解させるための研修
(2) その他教職員に対して、障害を理由とする差別に関する最新動向の把握、障害特性の理解、障がい学生への適切な対応を可能にするためのマニュアル共有や研修の実施による意識の啓発
(方針の改廃)
第12条 この方針の改廃は、大学協議会の議を経て、理事会が行う。