1.教職課程とは

 教職課程とは、教員になるために必要な免許状の取得を目指す学生を対象とした課程です。教員免許状を取得するには、自身が入学した学部の卒業に必要な単位以外に、教育免許法に基づいた単位数を修めなければなりません。さらに、実際に教員に採用されるためには、教員採用試験に合格しなければなりません。
 本学の教職課程では、教職課程委員会を設置し、意欲的に教職を目指す学生をサポートしております。

2.札幌学院大学で取得できる免許状の種類及び免許教科

■学部

  (2021年度以降入学生)
 学部 学科 取得できる教員免許状
 人文学部  人間科学科  ・中学校教諭一種免許状(社会)
 ・高等学校教諭一種免許状(地理歴史)(公民)
 ・特別支援学校教諭一種免許状(知的障害者、肢体不自由者、病弱者)※
 英語英米文学科  ・中学校教諭一種免許状(英語)
 ・高等学校教諭一種免許状(英語)
 こども発達学科  ・小学校教諭一種免許状
 法学部  法律学科   ・中学校教諭一種免許状(社会)
 ・高等学校教諭一種免許状(公民)
経済経営学部 経済学科  ・中学校教諭一種免許状(社会)
 ・高等学校教諭一種免許状(公民)
経営学科  ・高等学校教諭一種免許状(商業)
※「特別支援学校教諭一種免許状(知的障害者・肢体不自由者・病弱者)」のみ、人間科学科以外の学生も取得可能です。 

■大学院(研究科)

  (2019年度以降入学生)
研究科 専攻 取得できる教員免許状
法学研究科 法学専攻 ・中学校教諭専修免許状(社会)
・高等学校教諭専修免許状(公民)

3.札幌学院大学の教員養成の目標等

教員養成の理念と目標

 北海道教育委員会では2017年12月、「北海道における『求める教員像』」を3点に集約して発表しました。それらは、第1に[教職を担うに当たり必要となる素養に関連する観点]として、「教育者として、強い使命感・倫理観と、子どもへの深い教育的愛情を、常に持ち続ける教員」、第2に、[教育又は保育の専門性に関連する観点]として、「教育の専門家として、実践的指導力や専門性の向上に、主体的に取り組む教員」、第3に、[連携及び協働に関連する観点]として、「学校づくりを担う一員として、地域等とも連携・協働しながら、課題解決に取り組む教員」です。

 札幌学院大学の教員養成の理念は、第1に、これらの観点を踏まえ、広く社会に貢献しうる教員を輩出すること、第2に、札幌学院大学の理念である、「自律」・「人権」・「共生」・「協働」を踏まえ、地域に開かれ、地域に学び、地域社会の教育課題に貢献しうる教員の輩出です。

 本学は、この理念のもと、多様な資質を持った児童・生徒が未来に夢と希望を抱き、個性豊かに成長するような教育・指導・学級経営ができる教員の育成を目指し、次の事項を教育の目標に掲げます。
 1.教育者としての強い使命感と子どもへの深い愛情を有する教員を育成する。
 2.広く豊かな教養と深い専門的知識を踏まえた実践的な指導力を有し、研鑽を続ける教員を育成する。
 3.「チーム学校」の一員として、地域社会や保護者と連携・協働しながら、課題解決に取り組むことができる教員を育成する。

教職課程の設置趣旨

 札幌学院大学は、商業高等学校において経済活動の実践的担い手を養成するために教員の充実を必要としていた地域の切なる要請に応え、大学を設置してまもなく、昭和45年4月に商学部商学科に高等学校2級普通免許状(現1種免許状)商業の課程を開設しました。それから時を経て、社会は多様化と高度化が進み、その変化のスピードも著しいものがあります。しかし、教育界に有用な人材を輩出することをもって地域、社会の発展に貢献するといった使命は何ら色あせることはなく、まさにこの使命の遂行こそが本学の教職課程設置の趣旨といえます。もちろん、時代の進展に伴い、その変化に対応したカリキュラム等、不断に充実を図ることは言うまでもなく、特に教員養成にあっては、専門に偏ることなく、広く豊かな教養がその土台となるべきものです。その観点からは、現在、免許取得可能の3学部6学科において人文・法学・経済・経営の多領域において現代的課題に即したカリキュラムを展開する本学が、これらの資源を有機的に活用して教職課程を設置することは、「幅広い視野と高度の専門的知識・技能を兼ね備えた多様な人材を広く教育界に求める」とした『大学における教員養成の原則』に照らして意義のあるものと確信しています。

4.教員養成のための年間指導計画表

 教員養成の理念・目標を達成するため、教職担当教員と教育支援課・教職課程担当職員が連携した指導を行っています。教職課程の学年ごとの年間指導計画は次表のとおりです。

8.教育職員免許法施行規則第66条の6に定める科目

9.特別支援教育(知的障害者・肢体不自由者・病弱者)に関する科目

11.教員養成にかかる組織

 教職科目に責任を持つ教員、教科に責任を持つ各学部選出の教員によって教職課程委員会を組織、設置しています。教職課程委員会は、大学の常設委員会として、①教職科目のカリキュラム検討、②教科科目のカリキュラム検討と学部との連携、③教職担当人事の検討、④教育実習指導計画の策定 ⑤教育実習校との連携、⑥教育委員会との連携、⑦教員養成・免許制度に関する情報分析と学部への提供、などを行っています。

12.教育の質の向上に係る取り組み

 教育の質の向上に係る取り組みとして、教職課程委員会では独自の施設として「教職課程室(51.93㎡)」を設け、学習指導要領、教科書のほか、採用試験にかかわる問題集、受験雑誌及び参考書を配架し、自由学習を可能としています。また、同室を利用し、教職担当教員が学生からの相談を受ける等、教員採用試験合格に向けた支援を行っています。
また、平成17年度から札幌市教育委員会と、平成27年度から江別市教育委員会と「学生ボランティア事業」に関わる協定を締結し、教職課程を履修する学生を対象に学校ボランティアとして小・中学校に派遣しています。その内容は「特別支援を要する児童に対する個別指導の補助」「総合的な学習活動の支援」「スキー学習の補助」「算数少人数指導の補助」等多岐にわたり、教育実習にも増す実践的な能力を身に着ける場として重要な役割を果たしています。
 上記のように教育委員会との締結には至らないまでも、地域の小・中学校からは単発的に学生ボランティアにかかわる派遣の要請があり、対応が可能な場合は、教職課程を履修している学生を中心に派遣を行っています。
このほか、教員として活躍している本学OB教員と連携を図り、「札幌学院大学教師教育研究協議会」などを開催するなど、在学生の意欲向上に努めています。

13.教育職員免許状取得者数(大学一括申請)

14.教員採用検査登録者数

15.教員採用合格体験記