12月24日(土)の午後、社会福祉実習を行った学生主催による実習公開報告会を行いました。発表者は教室に参集しましたが、実習指導者の方はオンラインでも参加できるようにハイブリッド形式で行われました。
社会福祉実習は、8月からの約4週間の実習で児童・高齢・障害・医療の分野に分かれて社会福祉の現場に行き、支援実践を体験します。後期はさまざまな体験を言語化して知識的に振り返りますが、その一環として実行委員会方式のもと実習報告会の企画運営を行いました。
実習報告会では、分野ごとの実習概要報告と、4つのテーマ別報告がありました。テーマ別報告の内容は、(1)コロナによる影響と工夫、(2)実習中のジレンマ、(3)自己覚知、(4)利用者視点です。いずれも、どんな経験があったのか、それに対して実習生はどう考え、どう理解したのかが具体的に報告され、体験をふまえての理解が深まった様子が伝わってきました。
報告が終わったあとのグループワークの時間では、次年度実習生が、先輩たちの実習経験から学ぼうと、さまざまな質問を出していて、実習へのイメージづくりを行っていました。
また、参加してくださった実習指導者からのコメントや、外部講師として報告全体の総評を社会福祉法人ほくろう福祉協会の松本剛一先生からいただきました。総評では、「公正・中立」と「利用者主体」のあいだで生じるジレンマについて、どの価値基準で解消するかというよりも「そのジレンマ状況をソーシャルワーカーとしてどう調停するか」ということの重要性や、ソーシャルワーカーが利用者の最善の利益のために「どのようなプロセスを経て支援するかという手段のプロセス管理」の重要性をお話くださり、実習生一同、あらためて実習を振り返りながらそれぞれが静かに理解を深めている様子でした。
最後に、実行委員長の挨拶で会を閉じました。時間進行も予定通り進み、また発表とグループワークの企画等も実行委員がリードするなど、実行委員の準備がとても良かった報告会となりました。いよいよ次年度からは2か所実習(合計240時間)が始まります。