こんにちは!
心理・教育専攻(社会心理学)の河合直樹です。
3年生になると、特定の教員が開講する「ゼミ」(ゼミナール)に所属することになります。
大学生を主題としたドラマやマンガでは必ずと言っていいほど登場する言葉なので、「聞いたことはある」という人も少なくないでしょう。
しかし、各種メディアで描かれやすいゼミの姿(ゼミ飲み会、ゼミ合宿、ゼミ内恋愛…?)はあくまでほんの一部分!
今回は、そんな青春モノではあまり光が当てられない普段の(地味な?)ゼミの様子を紹介します。
河合ゼミには、現在3年生10名が在籍しています。
基本的には週1回集まって、少人数ならではのディープな学び合いをします。
前期では、社会心理学の基本的な考え方をマスターすることをめざして、関連する書籍や論文の読み合わせを行いました。
社会心理学とは、ひらたく言えば「あらゆる心理的なできごとを“関係性”や“あいだ”の視点から考えてみよう!」という心理学のこと。
震災復興支援や「いじめ」といった具体的なトピックを、「個人」ではなく「関係性」の問題として検討するほか、「“こころ”は本当に“からだ”のなかにあるの?」といった、初めて聞くとびっくりするような(しかしとても大事な)問いを深め合いました。
前期のゼミは、すべてビデオ通話によるオンライン形式で実施しました。
当初は、対面に代わる緊急対応として“やむをえず”オンライン形式をとっていましたが、回数を重ねるにつれて、「意外とオンライン形式は河合ゼミに合っているかも!」という実感が、教員・学生双方に芽生えてきたのです。
さほど他の人の目を気にせず気楽に参加できるのは、オンライン形式のいいところ。
いったん慣れてしまえれば、かえって授業に集中できるようです。
その一方で、「やっぱり対面が好き」といった声も聞かれるようになりました。
オンライン形式という新しいやりかたに触れることによって、改めて対面形式という従来の「あたりまえ」の良さを発見したのかもしれません。
そこで後期は、対面形式とオンライン形式をうまく使い分けていくスタイルをとることにしました。
さっそく、「この日はオンラインがいい」「じゃあ次は対面で」というリクエストを受け付けて、ゼミの内容や学生の事情に応じた柔軟なゼミ計画を、学生と一緒に立てたのです。
単に教員がお膳立てしたメニューを粛々とこなしていくのは、ある意味ラクかもしれませんが、おもしろみに欠けます。
それに対して、「何をどのように学びたいのか」を自ら主体的に決めることをとおして、学生たちは納得感をもってゼミに参加できているようです。
こうして教員と学生が一緒に学びの場を作っていけることこそ、少人数ゼミの強みですね。
後期のゼミでは、来年度の卒業研究を見据えて、「研究」の方法とコツを会得することをめざします。
大変なご時世ではありますが、河合ゼミはこれからも「ハイブリッド」を持ち味として、しなやかに学び続けます!