人間科学科
Department of Human Sciences
【人間科学科】“アート×心理学“をテーマとしたゼミが行われています
人間科学科では、芸術(アート)の可能性を心理学的に探求する少人数ゼミが行われています。(※教養ゼミナールとして開講しているので、他学部他学科の学生も受講できます)
アートと聞くと「高尚で難しそう」というイメージがありますが、決してそのようなことはありません。アートは、だれもが気軽に楽しめて、素直に自分を表現するなかで、人と人とのつながりも自然に生み出す力を秘めています。
まず、アートに関するこれまでの経験を全員で語り合うところから、このゼミは始まりました。その後、講師や学生が企画したワークショップを自分たちで楽しんだり、ワークショップに関する本を輪読したりしています。お互いの信頼関係を深めながら、体と心をフルに使って、アートとワークショップについて学び合いを進めています。
10月26日は、ある学生が、折り紙を用いたワークショップを開いてくれました。折り紙を切り貼りして作った図形の色・形・配置を、言葉のみの描写によっていかに正確に相手に伝達できるかを体験するワークでした。はじめはみんな戸惑いながらも、次第にワークにのめりこみ、「思っていたより難しいね」「もっと時間が欲しい!」といった和やかな会話も飛び交うようになりました。
このワークショップは、自分の考え方・伝え方のもつクセや特性に対して、楽しみながら向き合うことのできる「自己理解」の場です。しかし同時に、自分とは異なるかもしれない相手の考え方や伝え方をもあたたかく受け容れることのできる「他者理解」の場にもなっていたのです。アートを用いたワークショップの魅力を深く体感したひとときでした。
去る10月5日と12日は、書道のワークショップを楽しみました。「お手本どおりに上手に書かなければ…!」という固定的なイメージから解放され、みんな思い思いの言葉や“絵”を自由に表現しました。なかには、紙筒や綿棒といった、筆以外の道具を持ち込んで書いた(掻いた?)学生もいて、自己を表現するという営みの多様性を感じ合う場となりました。
さあ、学生たちは最後にどんなワークショップを創り上げるのか。ワクワクが止まりません!
文責:河合直樹(「教養ゼミナールB」担当教員)