小原克嘉です。北海道栗山町出身。北海道の各地で高等学校教員として学校現場で37年間勤務したのち、本学で4年目となります。
高等学校では、社会科教師として政治・経済を専門としましたが、倫理、現代社会や地理、歴史も担当しました。社会科は現在公民科・地理歴史科となりましたがそのいずれも担当したことになります。教育職員としても教諭(4校)・教頭(2校)・指導主事・校長(3校)を歴任しました。直接生徒と関わる教科指導・学級担任・生徒指導・進路指導そして教務等の校務事務全般で経験するとともに、各地域で社会教育委員、体育協会事務局長、生涯学習委員、国際交流委員長などその他ボランティア活動にも参加し多くのことを学びました。本学に赴任してからは、これまでの教職経験をもとに、教職課程で教員を目指す意欲的な学生と向き合い「教職総合演習」「社会科教育法」「地理歴史科教育法」「公民科教育法」「教育実習」を担当しております。
「教職総合演習」は「教師に求められるものは何か」について、学生を幾つかのグループに分け、今日的課題の中からテーマを選び資料収集・調査・レポート作成し、それに基づいて集団討議させ、最後に、各自がテーマを絞りレポートにまとめて提出させるという方法をとっている。「社会科教育法」「地理歴史科教育法」「公民科教育法」は実践的力量を高めることに主眼を置き、グループ編成して各科日の予定された単元を1校時(50分)の学習指導案を作成し、グループ員が分担して授業をする「ミニ授業」を講義と並行して実践している。グループ編成も各学部・学科の学生が混在しており互いに専門分野を活かし切磋琢磨してより良い授業づくりに取り組んでいる。調べたこと、理解したこと、計画したことがどれだけ伝えられ考えさせることができたかを、授業者と生徒役の学生が評価しあうことで一人当たり10分〜15分程度の短時間の授業だが、生徒役の温かくするどい批評が次への課題に取り組みます。
授業は計画・実践・評価の繰り返しで高められることの実践的な取り組みが大切であることを体験し、日々の研修・修養の必要性を理解し、学部での専門科目学習や部活動・ボランティア活動体験などを通してさらに磨きをかけております。教育実習の事前指導では、全員が50分授業を指導案の作成から授業実践し、教育実習校へと出向きます。
教育課程を履修することは教員になることが目的ではありますが、学校教育に限らず、社会教育や企業内教育などに、課題解決への視点や人としてのあり方指導に限りなくその知識・技術・技能が財産として幅広く教職免許が活きて貢献することでありましょう。
札幌学院大学卒業生は、現在、校長・教頭・教諭として高等学校・中学校で多数活躍しております。「教育は人なり」です。意欲ある学生は積極的に挑戦してもらいたい。
(小原克嘉教授は2012年3月に退職しました。)