2月13・14日の二日間にわたって,卒業論文発表会が実施されました。卒論が必修の人間科学科では,12月に提出した後,その成果を発表し公に審査を受ける場として,この発表会が大学生活におけるいわば「千秋楽の大一番」となります。
かつてのコース制の名残(?)で,社会領域と福祉領域のゼミは今も合同で発表会を実施しています。他の領域はゼミごとに発表する形式のようですが,社会・福祉領域の発表会は,学生のテーマごとにゆるやかなまとまりを形づくるようプログラムを組みます。たとえば,福祉領域のゼミでも「若者のコミュニケーション」について書いた学生はいますし,社会領域のゼミでも「高齢者介護」について調べた学生はいますから,社会・福祉のゼミに所属する学生の卒論を一旦全部リストアップした上で,指導教授に関係なくテーマごとに発表会の流れを構成するということです(今年のプログラム作成係は私新田でした)。最初から最後まで同じような教員・学生の顔ぶれで卒論を終了するのではなく,開かれた形で最終的に審査するというやり方は,学生にとってはしんどいかもしれませんが,人間科学科らしいところだと私は思います。
しかし今年は1日目29名,2日目26名の報告があり,両日とも朝の9時半から夕方6時半頃までかかる長丁場...教員にとっても非常にしんどいものでした。とはいえ,例年同様テーマは多彩で,興味深い報告が少なくありませんでした。私個人的には,「母乳」「セクシュアルマイノリティの老い」「パチンコ」「ユーゴスラヴィア」「知的障害者の結婚」「バイリンガル・バイカルチュラルろう教育」などの報告を面白く聴きました。
最後に,これから卒論を書こうとする1~3年生や他領域のゼミ所属の4年生,あるいは他学部他学科の学生も参加して,質疑応答がいっそう活発になれば,この発表会がもっと良いものになるのではと思っています。 Nitta