Graduate School Of Regional Management
札幌学院大学大学院地域社会マネジメント研究科と札幌市経済観光局が、社会課題をビジネスで解決する「ソーシャルビジネス」の振興のため、協定を結び、各種事業を行うようになって7年目になります。2018年度の最初の事業は、社会起業家が活動する現場へお邪魔する出張型(アウトリーチ)セミナーである「さっぽろソーシャルビジネス・カフェ」。その第1回目が6月28日木曜日18時30分か札幌市豊平区にあるゲストハウスwayaで開催され、20代の若者から50代までの札幌市民と地域社会マネジメント研究科大学院生、合わせて20名近い方々があつまりました。
ゲスト・スピーカーは合同会社Stay Link代表社員の河嶋峻氏。河嶋氏は大学卒業直後、3人の友人と共に起業し、2014年に札幌市豊平区にゲストハウスwayaを開設、その後、ゲストハウスyuyuを中央区に開設、加えて国際色豊かな学童保育事業にまで進出した現在、26歳の若手社会起業家です。ゲストハウスは簡易宿泊所、日本人のみならず外国人も方も利用されている、国際色豊かなゲストハウスを営業しています。yuyuの大家さんはなんと本学のK名誉教授なのでびっくりしました。就職をせずに起業をすると決めた3人が金がない、経験がない、知識がない中、苦労しながら様々な人の助けをいただきながら、紆余曲折を経てなんとかここまでやってこられたというサクセス・ストーリーを軽妙に語ってくださいました。
成功の鍵は、困難と思うことを強い情熱と3人の知恵により可能にする、スピードある行動力だと思います。3人がなんとか生計を立てられるだけのビジネスを作り上げ、ゲストハウスの場づくりから人と人の関係を紡ぎ、さらにはゲストハウスを足場に活躍する人づくりをしたい、という経営理念には関心しました。日本の社会も起業家という挑戦者の抱えるリスクを社会でシェア(共有)し、起業しやすい社会に改革中です。河嶋氏のお話をうかがい、勇気づけられ、起業に歩みだしてくれる若者が増えると良いと強く思います。
(報告者:河西邦人 地域社会マネジメント研究科長)