学部長が巡る研究室の旅
経済経営学部学部長の片山です。
大学では、教員は「研究室」と呼ばれる個室で、研究活動や授業の準備、学生の相談対応などの仕事をしています。
経済学科の研究室は17室。さて、どんな人がどんな仕事をしているのでしょう。
研究室のドアを開いて聞いてみましょう。
NO.5 高橋 寛人研究室
片山:今年度から高橋先生が考えてきた新しいカリキュラムがスタートしました。
高橋:はい。今年度からは経済学部が「経済経営学部」として新しい学部となりましたので、学べる内容もグレードアップさせています。
片山:新しい学部で学べる内容を詳しく説明いただけますか?
新学部は2つの学部のメリットを融合
高橋:これまで経済学部は、国際経済と地域経済を重視する経済学教育と就業能力を高めるための実践的教育(キャリア・アップ・プログラムの実施)、また経営学部は地域調査や長期インターンシップなどフィールド実践を重視する体験型教育を進めてきました。いずれも北海道経済を担う人材の養成を目的にしています。新しい経済経営学部は、これまでの2つの学部のメリットを融合し、更にステップアップするために作られました。今後は、地域連携の活動に関わる教育や研究を進め、共同開講科目や教育プログラムの開発・市民向け教育事業の共同運営などを行っていくことが可能になっていきます。
片山:なるほど。経済学科はどのような学びになるのですか?
データをどのように分析するか。その方法はさまざま
高橋:経済学科では、世の中で発生している経済の現象や問題について分析し、経済や社会が豊かになるためにはどうしたらよいのかについて考えます。経済の現象や問題について分析するための方法は数多くあり、それらを総合的に勉強することによって、さまざまな視点で経済を「見る」ことを学びます。例えば、経済には私たち一人一人はもちろん、会社やお店などの「企業」や、政府など多くの登場人物がいますが、さまざまな登場人物がそれぞれどのような行動を選択し、それが経済の現象や問題にどのように結びつくのかについて深く考える、というのが一例です。
また、経済の現象はさまざまな数字などのデータによって表されることも多いので、データをどのように分析するのか、というのも経済学科で勉強する内容です。特に本学の経済学科では、データの収集や解析、経済・社会の調査方法、ITやAIなどの情報学の知識などを学ぶ授業が多いのも大きな特徴です。
片山:就業力がよりアップしそうですね。わたしが受験生だったら学科選択で悩んじゃうな。
経済と経営と迷ったとき、選ぶポイントは?
高橋:確かにそうですね。わかります。
経営学科では、会社やお店などの「企業」の活動や実務について詳しく勉強します。一方、経済学科では、「企業」の活動だけでなく、私たち一人一人の日々の生活や人生、そして政府の役割などについて、経済という観点から広く勉強していきます。
また、経済学科では、公務員や金融機関・情報通信業などへの就職に力を入れています。それらの職種を目指す学生向けにCUP(キャリア・アップ・プログラム)コースを設置し、より専門的な勉強を行って就業力を高めることを可能にしています。
どちらに興味があるか、オープンキャンパスなどに参加しながら検討してもらいたいですね。
片山:ところで、高橋先生が経済学を選んだのはどうして?
人生を豊かなものにするヒントが
高橋:実は、経済学部で勉強したら金持ちになれるかな、という安易な発想からでした。笑
でも、経済学を学んでも、具体的にどうしたらお金持ちになれるのかがすぐにわかるわけではないんだな、と知ったときはがっかりしましたね。ただ、経済学には、人生を豊かなものにするヒントが数多く含まれていて、人生で数多くのことを経験すればするほど経済学の知識が効いてきます。是非とも経済学を学んで、人生を豊かに・幸福なものにしてもらいたいと思います。
片山:学ぶきっかけはだいたいみんな同じかもしれませんよね。学んでいくうちにどんどんはまっていく学問だな、経済は。
高橋先生、カリキュラムの解説に加えて、ご自身の体験までありがとうございました。
- 発行日: 2021.07.27
- 経済経営学部経済学科