【経済学科】ふるさと江別塾にて講演-分裂する「資本主義」像
浅川雅己先生がふるさと江別塾にて講演
江別市と市内四大学(札幌学院大学・北翔大学・酪農学園大学・北海道情報大学)の連携により、四大学がそれぞれ専門の立場から、身近な問題について講義する「ふるさと江別塾」。
今年度は経済学部の浅川雅己先生が、『分裂する「資本主義」像』をテーマに講演を行いました。
当日の来場者は、50名程度。みなさん熱心な様子で講義に参加されていました。
分裂する「資本主義」像
当日の講演では、資本主義の歴史的な発展を振り返りながら、節目節目でどのような資本主義像が描かれてきたかを確認した後、現代における4つの資本主義像(ケインズの「管理されるべき資本主義」、新自由主義の「金融主導型資本主義」、藻谷浩介「里山資本主義」、それらとは決定的に異なる「脱資本主義」論)を取り上げました。
四者四様の資本主義像ですが、その収れんするところは、「経済は管理されるべきか、自由放任でよいのか」「管理されなければならないとすれば、だれが管理すべきか」という問題です。
過去においては、「各経済主体の活動は、自由放任とすべきである」という考えと「国家による管理が必要」という考えが対立してきました。相互に一長一短があるこの二つの考えの他に、現場の当事者による経済の管理という考えがあり、この考えを具体化しようとする動きには、労働者協同組合やフェア・トレードがある、などの話題を提供しました。
身近な事柄について考えてみる-それが経済学
経済学というと、「お金の話」がメインになるという印象が強いと思いますが、実は皆さんが考えている以上に、日常生活の様々な場面で関わり、人々の幸せについて考える学問です。
今回は、その一端を市民の江別市民の皆様にご紹介いたしました。
経済学科では、豊かなカリキュラムを通じて、世の中で起きている諸問題を分析し、社会で活躍する人材を育成いたします。