その展開では,税が何故課されるのかについて,税の課されていない国としてマスコミで報じられているブルネイやカタールやバチカン市国の租税の実態を概説して講義に入られました.これに引き続いて,租税については,租税の意義(租税の根拠や租税の目的)と財政における租税の位置と機能,租税の分類と租税原則ならびに租税負担の配分(利益説と能力説)について説明され,次に,租税体系(所得・消費・資産などの課税ベースの適切な組み合わせ,資産課税の長短,各税の特徴や租税特別措置)および税法の法体系の概要(租税法律主義など)を説明されました.また,配付資料に基づき,納税環境の整備を解説し,最後に,簡単に消費税の税額の算出過程(付加価値税としての消費税)について解りやすく説明されました.
学生も道民カレッジの聴講者も,日本の税制について,租税の意義,租税体系,租税原則,さらに財政における租税の位置付けと租税の財政機能について,国税庁の資料データを通して短時間にまとめて講義を受けることができ,有益であったと思われます.