2015年6月21日(日),「初夏のオープンキャンパス」が開催されました.経済部と法学部の共同運営のCUPコースの内容をリレー形式で説明しました.金融(FP)プログラムは経済学部の久保田 義弘教授,公共政策(公務員養成)ププログラムは法学部の清水 敏行教授,情報(IT)プログラムは社会情報学部の森田 彦教授,社会調査プログラムは社会情報学部の小内 純子教授が説明しました
1.金融(FP)プログラム
このプログラムは,金融業界に進む学生を育成するプログラムです.その業界に進むために必須な資格であるFP(ファイナンシャル・プラニング技能検定)について最初に説明しました.この資格は1級・CFP,2級・AFP,3級からなり,このプログラムでは2級・AFP資格取得を目標にし,この資格取得には資金計画,金融資産,保険,税金,不動産,相続の6分野の専門知識が必要であることを説明しました.この資格取得者は,
(1)銀行等(2)保険会社等(3)証券会社(4)宅建(住宅建物取引士とFP技能士資格)
(5)信用保証会社(6)地方公務員(年金,医療保険、税金などの業務)
などの分野に就職する際に活用されることを説明しました.
2.公共政策(公務員養成)プログラム
このプログラムは,法律学,政治学,経済学,社会学などを学際的に学びであり,北海道や他の都府県,道内外の市町村などの自治体の公務員養成に取り組むコースです.このプログラムの内容について,(1)地域を「体験」することを目指し,法学部でも経済学部でも地域体験(調査)の科目を履修できる,(2)地域を「知る」ことを目指し,地域社会論,公共政策論,北海道経済論などの科目を履修できる,
(3)「公務員試験対策特別演習AからG」を学部の講義として開講.公務員採用試験に強い予備校の講師が講義(2年次,3年次に)しています.公務員の採用試験合格を新しい取り組みでサポートしている,と3点にまとめてプログラムの概要・意義を説明しました.
最後に,「北海道・北東北の大学(法律系の学部・学科)の公務員就職率のランキング(2014年3月卒業生)」によって,札幌学院大学法学部は公務員就職率では30%超えていることを示しました.
3.社会調査プログラム
最初に,高校生にはほとんど知られていないであろう「社会調査」とは何かから説明しました.
(1)社会調査
(a)社会について「正しく」知るための方法 (b)社会的な問題意識に基づいてデータを収集し,収集したデータを使って社会について考え,その結果を公表すること,と説明しました.
(2)社会調査の種類
量的調査方法(統計的方法)と質的調査方法(事例研究法)があり,さらにこの2つの調査方法を踏み込んで説明しました.量的調査方法とは,広く浅く調べて全体的な展望を与え,量的なデータ→統計的な分析→統計的法則(世論調査,視聴率調査,自治体の住民意識調査など)という手順で調査します.また質的調査方法とは限定された比較的少数の事例について,フィールドワーク(野外調査)等のように時間をかけて集中的に調査します.
(3)社会調査の事例
集団的自衛権に賛成か反対かと調査する世論調査と,南幌町での野外調査を通してフィールドワークに取り上げ,分かり易く社会調査の意義を説明しました.
(4)社会調査の基礎能力を有する専門家:社会調査士
調査企画から報告書作成までの社会調査の全過程を学習し,基本的な調査方法や分析手法の妥当性,またその問題点を指摘することができる.このプログラムを修めると,大学在学中には,「社会調査士(見込み)」が発行されます.大学3年時には取得し,就職活動に活用しましょう.社会調査士科目は次の7科目であります.
科目名
|
開校年次
|
社会調査入門 |
1年次後期
|
社会調査方法論 |
2年次前期
|
データ解析基礎Ⅰ |
2年次前期
|
データ解析基礎Ⅱ |
2年次後期
|
データ解析 |
3年次前期
|
社会調査基礎演習 |
2年次後期
|
社会調査演習 |
3年次通年
|
4.情報(IT)プログラム
(1)「情報(IT)」プログラムの科目構成
情報(IT)プログラムが6つのコア科目群から構成されていることを説明しました.
(a)情報カリキュラムの導入科目
「社会と情報」
(b)ITパスポート資格取得のためのコア科目
「IT演習A(テクノロジ系)」「IT演習B(ストラテジ・マネジメント系)」
(c)デジタルデータをデザインできるようになるためのコア科目
「マルチメディア処理論?」「マルチメディア処理論II」「ウェブデザイン論?」「ウェブデザイン論II」
(d)ネットワーク上の情報流通のあり方を技術的側面から理解するためのコア科目
「情報セキュリティ論」 「情報通信ネットワーク論?」「情報通信ネットワーク論II」「コンピュータアーキテクチャ」
(e)コンピュータおよびネットワークの仕組みを理解するためのコア科目
「情報通信ネットワーク論?」「情報通信ネットワーク論II」「コンピュータアーキテクチャ」
(f)ソフトウェアを開発できるようになるためのコア科目
「プログラミングI」「プログラミングII」「データベース基礎I」「データベース基礎II」「データ構造とアルゴリズム論」「ソフトウェア制作論」
この科目群を段階的・体系的に修めることによって情報の基礎から発展段階までを修得でき,また目的に応じていくつかの科目群を組み合わせて取得することによって資格取得にも活用できることを説明しました.
(2)経済学部と法学部の情報プログラムの構成上の特徴と資格
(a)経済学部では,段階的・系統的な履修を重視し,情報に強い経済学士を目指すことが可能になります.
(b)法学部では,目的に応じた柔軟な履修を重視し,情報に強い法学士を目指すことが可能になります.
(c)経済学部・法学部の情報プログラムを修めることことによって,ITパスポート,知的財産管理技能士3級,ウェブデザイン技能検定3級など資格取得が可能になります.
終了後,アンケート記載をお願いし,CUPコースの説明会をおえました.
5.G館8階個別相談コーナーと体験学習
CUPの詳細についてはG館8階個別相談コーナーデ引き続き説明しました.また,情報あるいはITに関心・興味のある参加者にプログラミング体験学習(森田 彦教授提供)を開催し,特に未経験者を想定して用意したミニ・プログラミング演習を通じて,プログラムを作ることの楽しさを味わってもらいました.