11月15日(日),本学において「学びライブ2015」が開催されました.
全体説明会の後,13時00分から15時30分頃まで,経済学部学科説明とミニ講義,そして学科企画が行われました.山田智哉経済学部長が経済学科説明を,平澤亨輔教授と高橋寛人講師がミニ講義を,そして久保田義弘教授が学科企画を担当しました.
1.経済学科の説明
2014年度以降の経済学部の教育課程の特徴として,
(1) 基礎力(社会人基礎力)とキャリア教育
(2) 経済学的思考力の養成
(3) 専門教育と「国際経済コース」,「地域経済コース」,「CUP(キャリア・アップ・プログラム)コース」
(4) 4年間一貫したゼミナール教育
(5) 実践教育(フィールドワーク)と現場理解
(6) 英語教育と異文化理解
が説明されました.
上の(3)のコースの説明では,前者の2コースが経済学部の伝統的な教育内容を継承した課程であること,また,法学部との共同運営のCUPコースは,職業を意識した4つのプログラムで構成されており,公務員,金融関連の職業,ITパスポート,社会調査士などを目指すプログラムの構成であることが説明されました.
2.ミニ講義[1]
地域経済コースの平澤亨輔教授により,「北海道を知ろう 地域を調べて,見て,学ぶ」というテーマでミニ講義が行われました.最初に地域経済を分析する方法として,文献および統計による調査や,実際にその地域に行ってみることの重要性についての説明が行われました.そして北海道の人口や産業に関する統計を検討することによって,北海道の人口が急速に減少していること,産業構造が他の都府県に比べて際立って異なる特徴があることが分かることが解説されました.さらに,フィールドワークの一環として実際に美瑛町に調査に行った際の調査内容(観光客の増加とそれに対する美瑛町の取り組みなど)を紹介し,それらを通じて北海道の地域が抱える問題と,地域活性化の取り組みについての理解を深められたことが報告されました.最後に,これらの地域経済の分析を行うことによって得られたものは,学生一人一人の将来に生かされるはずだという指摘とともに,ミニ講義は締めくくられました.
3.学科企画
CUPコースの久保田義弘教授により,「経済学部のCUPコースと就職-営業職,銀行員,公務員など-」というテーマで講演が行われました.最初に,昨年度と,今年度の現在までの札幌学院大学経済学部の就職状況を概観し,経済学部のCUPコースで特に力を入れ,目指している公務員や金融関連の職種(銀行,証券会社,保険会社など)について詳細に解説が行われました.次に,CUPコースの特徴と,それによって期待されている成果(就職先など)について説明が行われ,最後に,CUP以外でも経済学部では様々な形で就職支援に取り組んでいることが紹介されました.
4.ミニ講義[2]
国際経済コースの高橋寛人講師により,「アベノミクス,円安,そして日本経済」というテーマでミニ講義が行われました.最初に,さまざまな国がそれぞれ独自の通貨を取引に用いているために,国際的な経済取引は通貨の交換を伴うことが指摘されました.そして通貨の交換の際の交換比率が為替レートであることや,円高・円安の意味などが説明され,過去15年ほどの円高・円安の動向がグラフを用いて紹介されました.その際に,アベノミクスが開始される以前は円高が進行している状況が長く続いていた一方で,アベノミクスと呼ばれる経済政策の下では,ほぼ一貫して円安が進行していることが指摘されました.その上で,円高によって,輸出や輸入の変化を通じて日本経済にどのような問題が生じるのかについての解説が行われました.