『からだがかたどる発達』福村出版
心理学部の准教授、アフォーダンス理論・生態心理学の研究者である友野先生が『からだがかたどる発達』(根ヶ山光一・外山紀子編:福村出版)の第6章 第1節 「アフォーダンス」の部分を執筆されています。
アフォーダンス理論の魅力が伝わってくる、すごく分かりやすい文章ですよ。
-------友野先生からのコメント------
本書は, 子ども(幼児を含む)がどのようにして発達していくのかについて, 身体をキーワードにしつつ様々な観点から紹介したものです。
私が担当した節では, アフォーダンス知覚の観点から子どもの発達・振る舞いについて執筆しました。
具体的には, 子どもはどのようにして環境と出会い, 環境の中でどのように振る舞うのかについて, 子どもの間隙通過(すき間の通り抜け行為・場面)の研究を多く紹介しながら執筆しました。
大人と子どもが同じ環境(例えば同じ部屋)にいるとしても, その環境から知覚する情報(アフォーダンス)もその中での振る舞いも異なるでしょう。
友野先生が描かれた図 かわいい!
リスクのある場面で通過できるかどうか判断する子ども
例えば, テーブルの下の空間(すき間)を, 大人は“かがまなければ通り抜けられない”
と知覚するかもしれませんが, 子どもは“簡単に通り抜けられる”と知覚し, 実際に通り抜けるかもしれません。
大人を対象にした研究と子どもを対象にした研究とを比較することで,子ども特有の知覚と振る舞いについて考察しています。
本書は, 日常場面での例が多く挙げられており, 初学者の方にも読みやすい一冊となっています。
新札幌キャンパスの図書館(教員著作コーナー)にも置いてありますので, ぜひお手に取ってみてください。
- 発行日: 2024.08.08
- 心理学部
- 住所:〒004-8666 札幌市厚別区厚別中央1−5−1−1
- 電話番号:011-386-8111