第1部の基調講演では、友野 典男氏に「行動経済学とは-その魅力と可能性」というテーマでご講演いただきました。友野氏は2002年にノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンのベストセラー『ファスト&スロー』解説、『ダニエル・カーネマン 心理と経済を語る』監訳などを行い、ご自身でも『行動経済学 経済は「感情」で動いている』『感情と勘定の経済学』を執筆された行動経済学者です。新札幌キャンパスには心理学部と経済経営学部があり、両学部ではそれぞれの専門性を活かした教育に加え、学部横断的な最新の教育も展開されています。心理学と経済学を融合した行動経済学は比較的新しい学問領域であり、新札幌キャンパスの学びの魅力と可能性の一つと言えます。
友野氏からはわかりやすい例や日常的な例を用いながら行動経済学の特徴や魅力、今後の展開の可能性についてお話しいただきました。
第2部のパネルディスカッション「人間心理と「少し」先の世界」では、総合討論を友野氏に務めていただき、本学経済経営学部の森田 彦先生、井上 仁先生そして本学心理学部の友野 貴之先生が「人間心理」をキーワードに話題提供し、各先生の研究分野が示す近未来のビジョンを議論しました。AI、物価、隙間の通過と、各先生の研究領域はそれぞれですが、そこに少なからず人間心理が影響していることは共通しており、様々な角度から人間心理を再考する機会となりました。
友野 典男先生、貴重なお時間を使っていただいての講座、誠にありがとうございました。また、当日会場やオンラインでご参加いただいた皆様、ご清聴ありがとうございました。